社長BLOG

みなさんこんにちは。
札幌のBMW専門店 インポートカーBODENの橋本です。

本日は古い車のリフレッシュについて。。

個人所有の私の自家用車ですが、３月末で車検を受けることになりました。

10万キロオーバー、かつ2004年式なので今回で4回目の車検ということもあり、内外装のリフレッシュと、機関系の点検を入念に行いました。

幸い？機関系に関しては日頃からマイナートラブルの修理を行っていましたので、今回は全く問題ナシです

BMWのエンジンはチェーン駆動ですので、よくある「10万キロでタイミングベルト交換」も不要です。

今はすこぶる好調を保っていますが、そうはいっても10万キロですので、今回は前から気になっていたATの変速ショックの大きさと、発進時や低速走行時のモタツキを解消する為に、思い切ってATオイルの交換をすることにしました。

「思い切って」というのは、国産車のATオイル交換はエンジンオイル交換と同様に気軽に交換できますが、輸入車のATはオイル交換をすると調子が悪くなることが多いんです

BMWの正規ディーラーも、おそらくオイル交換による不調や故障を懸念して「ATはオイル交換不要」を唄っています。

機械ですから、当然オイルも換えた方がいいのは当たり前だと思うのですが。。。
メンテナンスフリーなのはいいけど、その結果ATの寿命を縮めても意味ないですし。。
まあ、それだけリスクが高いということですね。

リスクが高い最大の理由が、オイル交換時にオイルパンの底に沈んでいる鉄粉を巻き上げてしまい、それが「バルブボディ」という変速のための油圧制御回路に詰まってしまうことによって、ATを壊してしまうんです。

これがバルブボディ。

毛細血管のような精密な回路に鉄粉が詰まると、脳溢血と同様、重篤な状態に陥ります。
AT交換一直線です

ですので、鉄粉を巻き上げる可能性のあるストレーナー（オイルフィルタ）の交換や、オイルパンの清掃・交換が必須になります。

フィルターを交換せずに、ガソリンスタンドにあるような圧送式のオイルチェンジャーなどを使うのはもっての他で、脳溢血の可能性が一気に高まります

まあ、逆に言えば、しっかりとしたノウハウのあるところで、手順を追って実施すれば問題はないんですけどね。

というわけで、今回は弊社の整備工場の腕を信じてATオイルの交換を実施しました。

この頃（2004年頃）のBMWはほとんどがドイツのZF社製のミッションが使われています。
アイシン製（国産）のミッションを積むボルボあたりなら、そんなにシビアではないんですが。。

腕利きのメカニックに慎重に作業を進めてもらいます。

E63、E60、E90などのATは、オイルパンとストレーナーが一体式なので、必然的にオイルパンも交換ということになります。

これが少し高くて、、約5万円ですね

普段の修理では修理費用を抑えるために、OEM商品や、リビルトパーツ、中古パーツで代用する場合もありますが、こればかりは純正パーツを使わないと。。。

これがオイルパン＆ストレーナーです。

オイルももちろん純正ATオイルが必須です。

部品代と、オイル代、交換工賃を全部合わせて約10万円ほどで交換が可能です。
金額以上の価値はあると思いますので、みなさまにも是非オススメいたします。

肝心な結果ですが、、、、スバラシイ！の一言

不快な変則ショックはなくなり、非常にスムースな変速。
低速でのモタツキもなくなって、加速性能がかなり上がったような・・。

乗っていてすごく気持ちいいです。
是非、ATのフィーリングが悪いなぁ、とお考えの方にお勧めしたいです！

コーティングでピカピカになったボディと、運転フィーリングが劇的に向上して、愛車への愛着が増しました

久しぶりにATのマニュアルモードが使いたくなりましたね。

みなさまのご来店、お問い合わせお待ちしております。

次回は、内外装のリフレッシュに関してお伝えします。